いぶりの☆星空散歩
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ペルセウス座流星群 2020

立秋を過ぎ、空が少しずつ澄んでくる時期になりました。

夜空に流星がみられたら、それはペルセウス座流星群の

流星かもしれません。


89 ペルセウス座流星群

▲ペルセウス座流星群の流星((撮影: 2016812日午前142分壮瞥町オロフレ峠)


流星は、『流れ星』とも呼ばれ、宇宙空間にあるチリの粒が、

地球の大気に飛び込んできたときに、

大気との摩擦によって光を放つ現象です。


流星が飛び出す中心となる点を『放射点』、

そして一般的に放射点付近にある星座の名前をとって

『○○座流星群』と呼ばれます。さらにその流星群の活動期間中、

最も多く流星が出現することを『極大』と言います。


1月の『しぶんぎ座流星群』、8月の『ペルセウス座流星群』、

そして12月の『ふたご座流星群』。

数ある流星群の中でも、毎年安定した活動で、

たくさんの流星が見られる流星群を、特に『三大流星群』と呼んでいます。


その三大流星群の一つ・ペルセウス座流星群は、

例年7月17日ごろから8月24日ごろまで、長い期間活動を続けます。

特に8月7日から15日ごろにかけて活発になり、

8月13日前後に極大を迎えます。


ペルセウス座流星群は、チリの粒が地球の大気に衝突する速度が速いため、

この写真のように明るい流星が多いことで知られています。


そのペルセウス座流星群の観察時期について、

国立天文台は、8月11日から13日の3夜を勧めています。

時間はいずれの夜も午後9時ごろから夜明け前まで。

今年の極大は、8月12日の午後10時ごろで、その夜は、

暗い場所ならば1時間に30個前後の流星がみられると予想されています。


星図(掲載用・流星あり)『ペルセウス座流星群放射点』


ペルセウス座流星群の放射点は、図のとおり夜半頃には空高く昇り、

流星は四方八方に流れます。室蘭の12日の夜は、

午後11時ごろに下弦の月が昇ってくるので、

月を視野に入れないように観察するとよいでしょう。


例年お盆休みの時期に多くの流星が現れるペルセウス座流星群。

冬の流星群とは違い観察しやすい季節です。

なるべく暗い場所で、最低でも15分ほど夜空を見上げていると、

いくつかの流星が見られると思います。


 

 ※室蘭民報 2020年8月9日掲載予定


 

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ネオワイズ彗星

先日、室蘭民報の一面に、同社の記者さんが撮影した

彗星の写真が掲載されていました。

久々に肉眼で観察できる『ネオワイズ彗星』です。


ネオワイズ彗星(C/2020 F3)は、今年の3月に発見され、

日本時間の7月4日に太陽にもっとも接近(近日点通過)しました。

そのころ明け方の空に1等星ほどの明るさで姿を現し、

北半球の国々で話題になりました。

その後、7月中旬になると日没後のほうが見やすくなっています。


138ネオワイズ彗星大黒島110A4106

▲大黒島とネオワイズ彗星(撮影日時:2020716日午後831分 室蘭市絵鞆町)


彗星は、ほうきのように長い尾を引いて見えるので

『ほうき星』とも呼ばれます。本体の大きさは数キロメートルから

数十キロメートルの小さな天体で、このネオワイズ彗星の直径は、

およそ5キロメートルと推定されています。


彗星の本体は、ガスが閉じ込められた

氷と細かい塵のかたまりと言われています。

天文雑誌などでは、表面に砂がついた

「汚れた雪だるま」にたとえられます。


彗星が太陽に近づくと、太陽熱で彗星本体の表面が少しずつとけだします。

その時に本体の氷が蒸発し、ガスと塵も表面から放出されます。

その結果、彗星の本体がぼんやりとした淡い光に

包まれるように輝いて見えます。


彗星(国立天文台)

彗星の尾の区分(提供:国立天文台)


さらに放出された塵やガスは、太陽から出ているエネルギーの風の影響で、

太陽とは反対方向に流され、これが尾を引いてほうきのように見えます。

彗星の尾は、図のようにガスが作る

『イオンの尾(または、プラズマの尾)』と、

塵が作る『ダストの尾(または塵の尾)』の大きく2種類に分けられます。


彗星の見える時期の予想はむずかしいですが、

ネオワイズ彗星は8月上旬ごろまでは見ることができそうです。

本稿執筆時(19日)は、日没後の午後8時ごろから

午後10時過ぎまで見えています。


これからは、日々高度が上がり観察しやすくなりますが、

光度は日に日に落ちて暗くなっていくでしょう。

視力の良い人は肉眼でも見つけることができますが、

双眼鏡があれば観察しやすく、彗星のかたちがよくわかります。


今夜晴れていれば西北西の空に見えますが、

これからは少しずつ西寄りに位置を変えていきます。

彗星の見える時間と位置がわかる無料アプリが出ているので、

スマートフォンをお持ちの方は参考にしてみてください。

 

 ※室蘭民報 2020年7月26日掲載予定

 

いるか座

7月7日は七夕です。七夕の星のひとつ・彦星のそばに、

今回紹介する夏の星座・いるか座が見えます。

彦星こと、わし座の1等星・アルタイルの輝きに比べ、

いるか座は4等星以下で明るい星がありませんが、

小さなひし形に並ぶ星の集まりは、夏の空でよく目立ちます。


137 いるか座(シャドウ)

▲いるか座(撮影日時:2020530日午後1148分 伊達市北黄金町)


いるか座は、紀元前から知られていたと言われ、

2世紀の天文学者・プトレマイオスが設定した48星座の

一つに数えられる、歴史のある星座です。


アルファ星はスアロキン、ベータ星はロタネブで、

つづりはそれぞれ『Sualocin』と『Rotanev』と書きます。

この星名の由来は長く不明でしたが、

『星百科大事典改訂版』(ロバート・バーナム Jr. 著、

斉田博訳、地人書館、1988年)には、これらの星名は、

イタリア・パレルモ天文台の台長ジュゼッペ・ピアッツィが、

1814年に発行した『パレルモ星表』で初めて使った名で、

これは有能な助手のニコラス・ペナトルの名を

ラテン語化し(Nicolaus Venator)、

これを逆につづった、と紹介しています。


スアロキンとロタネブの両星名とも、

後に国際天文学連合で正式に承認されています。


星図(掲載用)いるか座


イルカは、ギリシアでは神聖な動物とされており、

これは、船人たちに航海の季節を教えたのと、

また、海の神ポセイドンの使いである、と信じられていたためのようです。


 神話では、音楽の名手アリオンが、

 海賊に襲われてやむなく海に飛び込んだ際に、

 そのアリオンを背中に乗せ、海岸へ無事に送り届けた

 賢いイルカとされています。

 紀元前370年頃、イタリアで発行されたとされる銀貨には、

 アリオンを背中に乗せたイルカが描かれています。


 日本では、ひし形の星の並びから『ヒシボシ』や

 『ヒシガタボシ』などと呼ばれていたと伝えられています。


いるか座が午後8時に南中するのは、

9月下旬なので、夏から秋にかけて観察できる星座です。


なお、冒頭にふれた七夕ですが、

七夕の習慣は、明治期以前には旧暦の7月7日に行われる、

秋の始まりを告げる行事でした。

現代でもこの旧暦の七夕の日を『伝統的七夕の日』と呼び、

全国各地で星空観察会などが行われています。

今年の伝統的七夕の日は8月25日です。


 ※室蘭民報 2020年7月5日掲載

 


 

部分日食 2020

ふつう太陽は丸く見えますが、6月21日の夕方、

太陽の一部が欠けて見える現象が起きます。

これは『部分日食(ぶぶんにっしょく)』と呼ばれ天文現象です。


136-2012年の部分日食シャドウ_08X3761

▲2012年に室蘭で見られた部分日食。このときの食分は、約0.85で大きく欠けて見えました。

(撮影:2012521日午前748分 室蘭市香川町)


部分日食はどうして起きるのでしょう?

『日食』は、「日(太陽のこと)を食べる」と書きます。

だれが太陽を食べるのかというと、それは『月』です。

日食は、太陽の前を月が横切るため、

太陽の一部(または全部)を隠してしまう現象で、

太陽と月と地球が一直線に並ぶ新月の時に起きます。


ただし、新月のたびに日食が起きるわけではありません。

それは月の見かけの通り道が、太陽の見かけの通り道に対して、

約5度傾いているためです。


月が太陽のすべてを隠すことを『皆既日食(かいきにっしょく)』といい

太陽のほうが月よりも大きく見えるため、月のまわりから

太陽がはみ出して見えることを『金環日食(きんかんにっしょく)』といいます。

今回のように、月が太陽の一部だけを

隠すときは『部分日食』と呼びます。


200619部分日食6月21日


さて、今回の部分日食はどのように見えるのでしょう。

日食中に太陽が沈んでしまうことがありますが、今回の部分日食は、

食の始まりから終わりまですべての過程を観察できます。


室蘭では、午後4時12分ごろから太陽が欠け始めます。

ほぼ真下から少しずつ欠け始めた太陽が、

もっとも欠けて見える『食の最大』になるのが5時2分ごろで、

この時の太陽は、図のように左側の下半分が欠けて見えます。

そして欠けている部分が少しずつ小さくなり、

5時48分に日食が終わります。


欠ける割合(食分)は、室蘭で約0.31、東京で0.47、

那覇で約0.84と南に行くほど大きくなり、

台湾では金環日食が見られます。

また、国立天文台による太陽が欠ける面積比は、

室蘭で約20%と予想されています。


昨年は、めずらしく1月と12月の2回部分日食が起きましたが、

室蘭は2回とも雲が多く、しっかりとした観察はできませんでした。


次回北海道で日食が見られるのは2030年6月1日で、

これから10年ほどは見ることができませんが、

この2030年の日食は、全国で北海道だけ金環日食となります。


136-2日食グラス_MG_8530


なお、太陽は強い光と熱を出している天体です。

そのため肉眼で太陽を直接見ることはたとえ短い時間でも

目を痛めたり、最悪の場合は失明することがあり危険です。

日食を観察するときには、必ず日食グラスなど

専用の観察器具などを利用してください。



 ※室蘭民報 2020年6月14日掲載



 

水星と沈む冬の星座

200604水星と沈む冬の星座(シャドウ)110A2707

水星は、太陽系の惑星の中で一番太陽に近いため、
見つけにくい惑星の一つですが、

今日・6月4日に東方最大離角となり、
夕空で見つけやすくなります。
これから10日ほどは高度が高いので、
観察しやすいでしょう。

昨年暮れから西の空で輝いていた
金星の姿は見えなくなりましたが、
西の地平線に沈むぎょしゃ座や、ふたご座など
冬の星座も一緒に観察してみましょう。


撮影日:2020.05.30 20:39 洞爺湖町
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kamokenyamafc

Author:kamokenyamafc
室蘭市青少年科学館の天文ガイド

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