いぶりの☆星空散歩
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半世紀を超えるプラネタリウム

室蘭市青少年科学館が3月末で閉館になります。

開館したのが1963年なので、半世紀を超え、

58年もの長きにわたり親しまれてきました。


148-1新旧ドーム110A9299

▲現在のプラネタリウム(手前)と新プラネタリウムのドーム型の屋根(左奥)


併設されているプラネタリウムは、座席数が100というのは、

現在では小規模の部類に入りますが、約6千個の恒星をはじめ、

太陽や月、惑星、天の川、流れ星などを表示し、

地球の自転や公転に伴う季節の星空の変化などが再現できるのは、

当時としては画期的な施設だったと思います。


設置後は順調に利用者が増え、1976年度(昭和51年度)は、

およそ8万7千人の利用があったと記録に残っています。

現在の室蘭市の人口を超える人数です。


その後札幌市など、道内の科学館に新鋭機種を投入した

プラネタリウムが設置されると、徐々に来館者が減ってきますが、

コロナ禍で臨時休館を余儀なくされた2019年度も、

5千人近い利用がありました。


人口減により、シャッターを下ろす商店が増え、

年々人通りが少なくなっている蘭西地区ですが、

プラネタリウムの鑑賞を目的に訪れてくれる方が多いのは、

担当者の一人としてうれしい限りです。


148-2プラネタリウム春の星座_E9A2354

▲現在使用中の投影機 五藤光学社製GX-10-T


メインの投影機と客席は1976年に更新し、

その後パソコンやプロジェクターを投入し、

プログラムは自作にこだわるなど、施設は古いながら、

今でも投影に工夫をこらしています。


最近は、閉館を惜しんで道内各地から訪れる方が多く、

「子どものころによく来ていました」と懐かしそうにドームを見上げます。

また、1月にプラネタリウムの操作体験を募集すると応募が殺到したため、

3月に再度行うことになりました。


新館は12月に開館する予定で、プラネタリウムも新設されます。

今月末の閉館までに現プラネタリウムを見ておくと、

9カ月ほどの間に新旧両方のプラネタリウムの鑑賞、

という貴重な体験ができます。


今月は、見ごろが終わる冬の星座と、しし座やかに座など、

春の星座を紹介しています。

閉館まで残り1カ月を切りました。

半世紀以上前に建てられた歴史あるプラネタリウムに

どうぞお越しください。

 

 ※室蘭民報 2021年3月7日掲載予定

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うさぎ座

立春が過ぎて、暦の上では春になっていますが、

夜空は冬の星座が見ごろを迎えています。


冬の星座でよく知られているのがオリオン座です。

『三つ星』と呼ばれる3つの2等星がほぼ等間隔で並び、

その3つ星を囲むように、2つの1等星と2つの2等星が

四角形を作っており、この整った星の並びは、

冬の夜空でとても目立ちます。


147-うさぎ座_E9A0200

オリオン座とうさぎ座(撮影:20141215日午後855分 登別市札内町)


今回紹介するうさぎ座は、そのオリオン座の

すぐ南側にある小さな星の並びです。

一番明るい星は3等星と、オリオン座に比べると地味な印象ですが、

図のように線で結んでみると、うさぎが右側を向いて

座っているような姿に見えてきます。


こいぬ座やおおいぬ座よりも先に昇り、先に沈んでいくので

「犬に追いかけられているうさぎ」や「狩人・オリオンに踏まれているうさぎ」

などと表現されることもあるようです。


うさぎ座に関する神話はないとされていますが、

紀元前3世紀ごろの天文詩に載っているという説があり、

プトレマイオスが定めた48星座の一つに数えられる歴史ある星座です。


うさぎ座を代表するα星は3等星のアルネブです。

アラビア語で『うさぎ』を意味し、うさぎ座で一番目立つ星です。


星図(掲載用・うさぎ座)


うさぎ座には『うさぎ座R星』という、

天文ファンに注目されている星があります。

濃い赤い色をしていて、平均すると約430日の周期で

およそ6等から11等まで明るさを変えるミラ型変光星で、

肉眼ではなかなか見つけにくい星です。


この星を発見した19世紀のイギリスの天文学者・

ジョン・ハインドにちなんで

『ハインドのクリムゾン・スター(深紅の星)』と呼ばれています。


この画像は24ミリの広角レンズで撮影していますが、

パソコンの画面で拡大すると、このクリムゾン・スターが確認できます。

ちょうど明るい時期だったのかもしれません。

新聞の印刷では見にくいと思いますが、

深紅の星と呼ばれるだけあって、

オリオン座の1等星・ベテルギウスよりも濃い赤色をしています。


ある天文雑誌は、今月のクリムゾン・スターは、6~7等の明るさで、

3月以降少しずつ暗くなっていくと予想しているので、

双眼鏡や望遠鏡をお持ちの方はぜひ探してみてください。

2月中旬のうさぎ座は、午後8時ごろ南の空に見えています。


 ※室蘭民報 2021年2月14日掲載

 



こいぬ座

先週の20日から、二十四節気の『大寒』です。

一年中でもっとも寒い時期とされていますが、

夜空を見上げると冬の星座がたくさん輝いています。


全天21個の1等星のうち、室蘭から見える1等星は15個です。

そのうち、冬の星座に分類される1等星が7個もあるので、

「冬の夜空はにぎやか」と言われています。


146-こいぬ座110A9604

▲こいぬ座と冬の大三角(撮影:2020126日午後643分 登別市札内町)


その冬の星座のうち、オリオン座のベテルギウス、

おおいぬ座のシリウス、そしてこいぬ座のプロキオン。

この三つの1等星を結んでできる三角形は、

『冬の大三角』と呼ばれています。


ほかの星座や星を見つける目印となる星の三角形は、

春や夏にもありますが、冬の大三角は、

図のとおりほぼ正三角形で一番整って見えます。


三角形を形作る3つの星をすべて言える方は、

かなりの天文通だと思います。シリウスやベテルギウスを

知っている方は多いですが、

プロキオンまで当てられる方はなかなかいません。


今回紹介するこいぬ座は、冬の大三角の中では一番小さな星座です。

1等星のプロキオンと3等星のゴメイサの2つしか明るい星はありません。

小さい星座ですが、2世紀の天文学者・プトレマイオスが定めた

48星座に数えられる歴史ある星座です。


白く輝くこいぬ座の1等星プロキオンの明るさはおよそ0.4等です。

ギリシャ語の『犬の前に』が語源とされ、

おおいぬ座のシリウスの少し前に東の空に昇ることから、

この名がついたと言われています。


星図(掲載用)こいぬ座


地球からの距離はおよそ11光年と、明るい恒星の中では

シリウスとともに地球に比較的近い星です。

明るさは太陽の約6倍で、直径は太陽の2倍を超えると言われ、

表面温度はおよそ6500度と推定されています


3等星のゴメイサは、アラビア語で『うるむ目』や『涙ぐむもの』の意味で、

光の印象からそう名付けられたのではないかと言われています。


このプロキオン。日本では、

『シロボシ』という呼び名が各地に伝わっています。

これは青白く輝くシリウスをアオボシと呼ぶ地方が多いため、

アオボシに対してそう呼ばれていると思われます。



 ※室蘭民報 2021年1月24日掲載予定

 


木星と土星が大接近(3)

145-3木星と土星が大接近110A8616


2020年12月21日に起きた木星と土星の大接近は、
あいにく室蘭地方は曇りで観察できませんでした。

この画像は、前日に撮影した画像です。


 撮影:2020年12月20日 室蘭市舟見町

木星と土星が大接近(2)

145-2-木星と土星が大接近110A8454


木星と土星が接近中です。

この日は、2つの惑星の間隔が
月齢3.4の月の視直径よりも
せまく見えました。

撮影:2020.12.18 16:50 白老町虎杖浜
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kamokenyamafc

Author:kamokenyamafc
室蘭市青少年科学館の天文ガイド

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