中秋の名月
9月19日はお月見です。
この日の月は『中秋の名月』や『十五夜の月』などと呼ばれますが、
昨2012年は9月30日でした。来年・2014年は9月8日です。
このようにお月見の日は毎年変わりますが、これはいわゆる旧暦の8月15日に
中秋の名月を鑑賞したことに由来するからです。
改修中の測量山電波塔と月。(撮影:室蘭市増市町8月20日18時57分)
毎日月を見ていると、月は少しずつ形を変え、
見える時間や位置も少しずつ変わっています。
これは月が地球の周りを回っているために起こります。
地球から見える太陽に照らされる月の部分が日によって変化するため、
いろいろな形に見えるのです。
月の満ち欠けの仕組み
昔の日本の暦は、この月の満ち欠けを基に作られました。
当時の人たちは月の形を見ながら今日は何日かを知りました。
9月5日は、旧暦の8月1日です。この日の夜空に月は見えませんでした。
地球から見て月が太陽と同じ方向にあったので月が見えなかったのです。
これが新月です。この日を「ついたち」や「 朔 ( さく )」と呼びます。
「ついたち」は「月立ち(つきたち)」からきているのもので、
これから月が出始める日のことです。月は29日と約半日をかけて地球の周りを一周します。
来月・10月4日は旧暦の8月30日です。
この日の月は細くなって消えそうに見えます。
この日を晦(つごもり)、晦日(みそか)などと呼びます。この「つごもり」は「月隠り(つきごもり)」という月が隠れることが由来です。
また、旧暦3日、西の空に見える細い月を『三日月』と呼ぶなど、
現代で使われている単語には月の満ち欠けに由来するものが多くあります。
今月の室蘭市青少年科学館プラネタリウムは、
月の満ち欠けと旧暦の関連についての解説、
及び日本最古の物語といわれる竹取物語を素材にした
『かぐやひめ』を投影中です。ぜひご来館ください。
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ペガススの四辺形
9月になりました。
日中は暑くても夜になると涼しさを感じます。
虫の声が聞こえるとすっかり秋の気配です。
東の空に目を移すと秋の星座が登場しています。
南から西の空にかけては夏の星座が明るく輝いているのに比べ、
秋の星座は暗い星が多いのがわかります。
日中は暑くても夜になると涼しさを感じます。
虫の声が聞こえるとすっかり秋の気配です。
夜の8時ころ夜空を見上げると、天の川をはさんで、
はくちょう座のデネブと織姫・彦星を結ぶ『夏の大三角』が
天頂高く昇っています。
南から西の空にかけては夏の星座が明るく輝いているのに比べ、
秋の星座は暗い星が多いのがわかります。
ペガススの四辺形(撮影:登別市千歳町 2013年8月11日23:09)
春夏秋冬、星座や星を見つける目印となる星の組み合わせがあります。
春、夏、冬は三角形ですが秋は四角形。
『秋の四辺形』や『ペガススの四辺形』などと呼ばれます。
これは秋の星座ペガスス座です。
明るい星が少ない秋の夜空では、この大きな四辺形の各辺や対角線を
延長するとほかの星や星座を見つけるのに役立ってくれます。
ペガスス座は、翼を持った天馬・ペガススの上半身をかたどった星座で、
四辺形の星の並びはペガススの胴体にあたります。
ただし4つの星のうちペガススのお腹のあたりにある2等星・アルフェラッツは
「馬のへそ」という意味なのですが、実はこの星は隣のアンドロメダ座の星です。
※星図:ペガスス座
このためペガスス座は「へそのない天馬」と呼ばれることがあります。
これは20世紀初頭までは、アルフェラッツをペガスス座と
アンドロメダ座で共有していたものが、1928年の国際天文同盟
(現在の国際天文学連合)の総会で行われた星座の整理で、
アルフェラッツはアンドロメダ座の星となったというエピソードがあります。
このペガススの四辺形。
日本では昔から「ますがた星」と呼ばれ親しまれているそうです。
※室蘭民報 2013年9月1日朝刊掲載