いぶりの☆星空散歩 2013年10月
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アンドロメダ座

織姫星や彦星など、天の川周辺で明るく輝く夏の星座。
また、冬はシリウスやベテルギウスなどの明るい星が多く、
冬の星座は四季を通じて最も華やかと言われています。

それに比べ秋の星座の一等星は、『秋のひとつ星』と呼ばれる、
みなみのうお座のフォーマルハウトだけ。
夏や冬に比べると、明るい星の少ない秋の星座は、ややひかえめに感じます。

ペガスス座と並び秋を代表する星座・アンドロメダ座は、
3個の二等星があり、秋の星座の中では比較的見つけやすい星座です。


※アンドロメダ座(撮影:登別市来馬町 2013年9月8日20:33)

ペガスス座にある『秋の四辺形』の4個の星のうち、
最も北東側の二等星・アルフェラッツは、アラビア語で「馬のへそ」という意味ですが、
これはアンドロメダ座の星です。


アンドロメダ座は、星座神話に登場する古代エチオピア王国の王女・アンドロメダ姫が、
海岸の岩に両腕を鎖でつながれている姿とされています。
星座絵には、アルフェラッツがアンドロメダ姫の頭に位置し、
そこから並ぶ4つの星が、姫の胴体から左足へと伸びているように描かれています。


※秋の四辺形とアンドロメダ座

アンドロメダ座で有名なのは『アンドロメダ銀河M31』です。
地球の属する天の川銀河系と同じ恒星の大集団で、渦巻型をしています。
直径は、天の川銀河の約1.3倍と大きく、
地球からの距離は約230万光年といわれています。

このアンドロメダ銀河を双眼鏡でのぞいてみると長い楕円形に見え、
空気が澄んで月明かりのない夜には、肉眼でも見ることができます。

アンドロメダ姫の腰のあたりに位置するアンドロメダ銀河から、
約230万年前に発せられた淡い光を眺めてみるのも、
秋の夜の楽しみのひとつかもしれません。
 
※室蘭民報 2013年10月27日朝刊掲載
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カシオペヤ座

10月になりました。少しずつ秋も深まってきています。
南北に流れていた夏の天の川は、
冬が訪れるころには流れを東西に変えます。

もしも今夜空を見上げると、天の川は南西から
北東の空に流れるように見えます。

夏には濃く見えた天の川も、このところやや薄くなってきたように感じます。
その淡い天の川の北東側に5個の星がW字型に並んでいます。
北の星座として有名なカシオペヤ座です。


※秋の天の川に浮かぶカシオペヤ座(撮影:登別市来馬町 2013年9月8日21:27)

この星座には1等星がないものの、2等星と3等星という
比較的明るい星がまとまって並び、目立つ星座です。

このカシオペヤ座は、晩秋から初冬のころは
北の空高くM字形になって見えます。
このM字形とW字形は目につきやすく、
日本でもさまざまな名前で呼ばれてきました。

M字形になった時は、山の型のように見えるので『やまがた星』、
W字形になったときには、船の 錨 ( いかり )のように
見えるので『いかり星』などと呼ばれています。

地球の自転による星々の動きには、
地平線から昇って地平線に沈むように見える『出没星』と、
天の北極を中心に時計の針と反対まわりに
回転しているように見える『周極星』とに大別されますが、
カシオペヤ座は代表的な周極星として、
地平線に沈むことなく一年中見ることができます。

また、北斗七星とともに北極星を探す目印に使われ、
北の方角を確かめることのできる星座です。

このカシオペヤ座の名は、
上野駅と札幌駅を結ぶ人気の寝台特急の愛称に使われ、
鉄道ファンなどに親しまれています。

※室蘭民報 2013年10月6日朝刊掲載
 



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DENZAI環境科学館の天文ガイド

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