アイソン彗星消滅
今朝『アイソン彗星消滅』のニュースが流れ、落胆しました。
この画像は見かけ上スピカに接近しつつあった12/17早朝に撮影。
撮影本番は12月上旬と予想していたので
この日は気合の入らない試験的な撮影でした。
RAWで撮影したデータを200%に拡大しなければ
彗星の尾は確認できません。
天体写真としては大失敗ですが、
アイソン彗星の追悼記録写真として。
撮影日:2013.11.17(室蘭市イタンキ浜)
この画像は見かけ上スピカに接近しつつあった12/17早朝に撮影。
撮影本番は12月上旬と予想していたので
この日は気合の入らない試験的な撮影でした。
RAWで撮影したデータを200%に拡大しなければ
彗星の尾は確認できません。
天体写真としては大失敗ですが、
アイソン彗星の追悼記録写真として。
撮影日:2013.11.17(室蘭市イタンキ浜)
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アイソン彗星
今年最大の天文現象と言われ、このところテレビや新聞などで
話題になっている『アイソン彗星』。そのアイソン彗星が最も太陽に
接近する日(近日点通過)・11月29日が近づいてきました。
『太陽系小天体』に分類される彗星は、尾が伸びたその姿から、
日本語では『 箒 星( ほうきぼし )』などと呼ばれていますが、
彗星本体は、ガスが閉じ込められた氷と細かいチリのかたまりといわれています。
その彗星が太陽に近づくと、氷がとけだしガスが出てきて、
彗星全体がコマと呼ばれる大気におおわれて輝き出します。
さらに太陽から出ているエネルギーの風が彗星に当たると、
チリやガスが太陽と反対方向に流され、
尾を引いて『ほうき』のように見えるのです。
過去に太陽に近い軌道を通った彗星が、とても明るく長い尾を伸ばした例があるため、
太陽をかすめるように通過するアイソン彗星も期待されているのですが、
一方では、夏以降の増光ペースが遅いため、あまり明るくならないのではという予想もあります。
12月のアイソン彗星の動き予想(提供:国立天文台)
ではアイソン彗星を見つけるにはどの時間帯にどの方向を見るといいのでしょう。
明日11月25日以降は、夜明け前の東南東方向に位置するのですが、
彗星の高度が低く太陽に近過ぎるため、12月3日ころまでは
肉眼での観察が困難な時期に入ります。
この日以降、東の空で日の出の約1時間前から見えるようになり、
日に日に高度を上げて、日を追うごとに観察しやすくなります。
特に12月8日以降は、彗星が日の出の約2時間前から東の空に姿を見せ始めると予想され、
12月中旬までが彗星観察の適期と思われますが、太陽最接近後、
明るさも含め彗星本体がどのように変化しているかで微妙に見え方が違ってきます。
なお、アイソン彗星については、室蘭市青少年科学館のプラネタリウムで
詳しく解説していますので、興味のある方はぜひご来館ください。
※双眼鏡などを使って観察する方は、誤って太陽を見ないように気をつけましょう。
●室蘭民報 2013年11月24日朝刊掲載
ペルセウス座
立冬が過ぎ、暦の上ではもう冬です。少しずつ寒くなってきているのを感じます。
※室蘭民報紙 11月17日掲載
今回紹介するペルセウス座は、秋の四辺形・ペガスス座に連なる
アンドロメダ座付近に見えるので、秋の星座とされていますが、
星座の解説書によっては冬の星座に分類されることがあります。
ペルセウス座と流星(撮影:2013年8月13日1:20 登別市来馬町)
ペルセウス座のわかりやすい探し方は、例えば午後8時ごろの夜空で、
夏から秋にかけては、カシオペヤ座の下付近を、そして初冬の今ごろは、
ぎょしゃ座やおうし座から目線を上の方へ移すと見つけやすいと思います。
11月中旬のペルセウス座付近の空
前回紹介したとおり、ペルセウス座の右隣に見えるアンドロメダ座は、
星座神話に登場する古代エチオピア王国の王女・アンドロメダ姫が、
海岸の岩に両腕を鎖でつながれ、いけにえにされた姿とされています。
そこへ天馬ペガサスに乗ったペルセウスがさっそうと現れ、
おばけくじら・海獣ティアマトに襲われそうなアンドロメダ姫を危機一髪のところで
救った英雄、と伝えられています。
ペルセウスが手にぶら下げているように描かれているのは、
退治してきたばかりの女怪メドゥーサの生首とされ、
そのメドゥーサの額の位置に光っている星がアルゴルです。
アルゴルは、アラビア語の『悪魔の頭』に由来し、
規則正しく68時間49分で2.1等級から3.4等級まで
明るさを変える 変光星 ( へんこうせい )として知られています。
そしてペルセウス座といえば、三大流星群のひとつ『ペルセウス座流星群』が有名です。
毎年7月下旬から8月中旬にかけて観測でき、8月13日ごろ 極大を迎えます
2013年の極大日前後の胆振地方は、幸い好天に恵まれたので、
たくさんの流れ星を見つけた方も多いのではないかと思います。
※室蘭民報紙 11月17日掲載