やまねこ座
春分を過ぎ、日没時間が少しずつ遅くなってきています。
今週末には、日没が午後6時を過ぎるので、
星が見え始めるのは午後7時を過ぎるころと思われます。
さて、今の時期の一番星はなんだと思いますか?
それは太陽系の惑星・木星です。
東の空でいちだんと明るく輝いていますから見つけやすいです。
今の時期の木星は、しし座にあり、ほぼ一晩中観察することができます。
視線を東から北の方へ向けると、春に見ごろを迎える北斗七星が見えます。
北斗七星は、おおぐま座の背中からしっぽに当たる部分です。
そしておおぐま座の顔の先に位置するのが今回紹介する『やまねこ座』です。
やまねこ座は、17世紀にポーランドの天文学者
ヨハネス・ヘベリウスによって設定されました。
当初の命名は『山猫または虎座』というあいまいなものだったようです。
一番明るい星は、山猫の後ろ足のあたりにある
やまねこ座の首星(α星)にあたる星で、これが唯一の3等星です。
ほかは4等星以下の暗い星ばかりで、なにしろ設定者の
ヘベリウス自身が「やまねこ座を探すには、山猫のような鋭い目が必要だ」
という言葉が伝えられているほど目立たない星座です。
また、新しい星座なので神話はありません。
付近にはしし座やかに座など春の星座が輝き、
北側にはこぐま座やきりん座も見ええるなど、
やまねこ座の周囲には、動物の名前がついた星座が多いです。
探しにくい星座の一つに数えられるやまねこ座ですが、
れっきとした全天88星座の一つです。
春の時期は、ふたご座とおおぐま座からたどるのが一般的です。
空気の澄んだ夜に、まわりの明るい星座からたどって探してみてください。
☆室蘭民報 2016年3月27日掲載
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