いぶりの☆星空散歩 2016年04月
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水星が見ごろ

太陽系の惑星の中でもっとも太陽の近くを回っている水星。
日頃なかなか見つけにくい水星が観察しやすい時期を迎えています。


噴火湾の夕空に沈む水星と金星(撮影:20135312001 伊達市舟岡町)

水星は、太陽系の惑星の中で一番小さく、直径は約4,880kmです。
月よりも少し大きい程度で、地球のおよそ2/5の大きさです。
太陽の強烈な光や熱を地球の約7倍も受けているため、
昼には表面温度が400℃を超えるほど高くなります。
ところが大気がほとんどなく、自転の周期がとてもゆっくりしているので、
太陽と反対側の夜の面では、熱がほとんど失われ、
夜明け前には約-160℃まで下がります。

水星は、約88日で太陽の周りを一周します。
つまり水星の1年は、88日ということになります。
また、1回自転するのに約59日もかかります。
水星の一日を夜明けから次の夜明けとすると、
地球の176日分もかかります。
つまり、1年よりも1日のほうが長いという不思議な惑星です。

水星は太陽に近いため、地球からは明け方の東の空の低空か、
夕方の西の空の低空のわずかな時間しか見えません。
古代ギリシアではこれを別々の星と思っていたようで、
明け方に見える水星を『アポロン』、
夕方に見える水星を『ヘルメス』や『メルクリウス』などと呼んでいました。



水星は、地球から見える角度が日々変化していますが、
4月18日から19日にかけてが、太陽からもっとも離れるうえ、
今年1年でもっとも高度が高いため、観察するには絶好の時期となります。 
その後は日を追うごとに条件が悪くなり、
今月末には見つけるのが難しくなってしまいます。
今週、晴れた夕方の西の空で水星を見つけてみてください。
 
☆室蘭民報 2016年4月17日掲載

 
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