いぶりの☆星空散歩 2016年06月
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惑星と夏の大三角

6月21日は『夏至』です。
一年中で昼の時間が一番長い日で、
この日の室蘭の日の入りは午後7時16分です。

星の見え始めも遅くなっていますが、今ごろの一番星はなんだと思いますか。
それは南西の空に輝く木星です。日暮れの遅い6月下旬でも、
午後8時頃には見つけることができるでしょう。
木星は春の星座『しし座』付近にあり、午後11時ごろには沈んでしまいます。

さて、二番星はなんでしょう?
それは5月31日に2年2カ月ぶりに地球に接近した火星です。
火星は夏の星座『てんびん座』付近で、
木星に負けないほどの明るさで、南の空に赤く輝いています。
火星は、午前1時過ぎまで観察することができます。
また、火星のすぐ東側には土星も見えています。


▲夏の大三角。午後8時を過ぎるころには東の空に
3つの1等星を見つけることができます。
(撮影:20165272140 登別市札内町)

次に、目線を東の空に移してみましょう。
明日は明るい満月が昇っていて、暗い星は見つけにくいですが、
月の光にも負けずに輝く3つの星が大きな三角形を作っているのが見えます。
これは『夏の大三角』と呼ばれ、ほかの星座を見つける目印とされています。

この夏の大三角で一番明るいのがこと座の1等星ベガです。
ベガは全天21個の1等星の中で5番目に明るい星で、
七夕の『織姫星』としても有名です。

七夕のもう一つの星といえば日本では『彦星』と呼ばれる
鷲座の1等星アルタイルです。
ベガとアルタイルは天の川の両岸に見えることから、
昔の中国で七夕伝説が生まれ、
平安時代に日本に伝えられたと言われています。



三角形の3つ目の星はデネブです。
デネブは天の川に大きく羽を広げるはくちょう座の
しっぽ付近に見える1等星です。

今日紹介した惑星や夏の大三角は、
街明かりのある場所からでも見つけることができます。
胆振地方は、これから霧や曇りの日が多くなりますが、
晴れた夜にはこれらの星々を観察してみてください。

 ☆室蘭民報 2016年6月19日 掲載
 
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DENZAI環境科学館の天文ガイド

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