いぶりの☆星空散歩 2017年04月
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りょうけん座

春になって気温が上がり、
星空の観察がしやすくなってきました。

ところが天気予報は晴れなのに、
夜空がぼんやりとして星が見えにくい日があります。
これは春霞がかかっている時もありますが、
ここ数年は、大陸方面から飛来する『PM2.5』と呼ばれる
微小粒子状物質が原因となることが増えてきました。

このPM2.5の濃度が上がると暗い星が見えにくくなり、
星空観察の支障になります。
PM2.5の濃度は季節によって変動し、
例年3月から5月にかけては濃度が上がる傾向のようです。


▲カムイヌプリ上空のりょうけん座(撮影:20173221943分 室蘭市香川町)

さて、日が沈んで暗くなるころには、
北東の空に北斗七星が見えています。
北斗七星は、星座の中で3番目に大きな
おおぐま座の背中から尻尾の部分にあたります。

古くから伝わる星座絵には、
その大熊に今にも飛びかかりそうな
2匹の猟犬が描かれています。
それが今回紹介する春の星座・りょうけん座です。

りょうけん座は、もともとおおぐま座の一部とされていましたが、
ポーランドの天文学者ヘベリウスが、
1687年に設定したと伝えられる新しい星座です。

2匹の猟犬は、牛飼いの大男が連れているように
描かれているので、うしかい座の一部と間違えそうです。
うしかい座のα星でオレンジ色に輝く1等星のアークトゥルスは、
ギリシャ語の『熊の番人』に由来していると言われています。



りょうけん座のα星は、3等星のコル・カロリです。
この星は、小さな望遠鏡でも確認できる二重星で、
主星は、5.47日の周期で2.84等から2.98等まで
変光(星の明るさが変わること)しているそうです。
そしてβ星は4等星のカラ。りょうけん座には、
この2つの星以外は目立つ星がありません。


2匹の猟犬には、北側がアステリオン、
南側がカラと、それぞれ名前がつけられています。
新しい星座なので神話はありません。

日本ではかつて『かりいぬ座』と呼ばれていた
との記録が残っているそうです。

アークトゥルスに加え、おとめ座の1等星スピカと
しし座の2等星デネボラを結んでできる三角形は
『春の大三角』といいますが、
りょうけん座の3等星コル・カロリを加えると
大きな四角形ができることから、
その四角形は『春のダイヤモンド』と呼ばれています。

このりょうけん座は、
空が霞んでいる夜はあまり目立ちませんが、
北斗七星やアークトゥルスからたどる
見つけやすいです。

 ☆室蘭民報 2017年4月30日掲載

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アルデバラン食 2017.04





晴天に恵まれた2017年4月1日の宵、
月齢4の細い月が
おうし座の1等星『アルデバラン』を隠す
『アルデバラン食』が胆振地方で観察できました。

木星と真珠星

昨年の秋から今年の3月中旬ごろまで、
西の夕空に輝いていた
宵の明星・金星が、このところ姿を消しています。

その理由は、金星が3月25日の内合
(地球~内惑星~太陽が一直線に並ぶこと)をへて、
夜明け前の東天に移ったからです。

今は、『明けの明星』として、日の出前の
東の空の低い位置に見えます。

この金星は、これから徐々に高度を上げるので観察しやすくなり、
そして4月30日には最大光度となります。


▲スピカの上に輝く木星(撮影:20173182038分 登別市札内町)

その金星に代わって、日没後の東の空に輝いている星があります。
その星は、金星と同じ太陽系の惑星・木星です。
金星は、地球よりも内側の軌道を周るので『内惑星』と呼ばれます。
そして木星は、地球の外側の軌道を回るので
『外惑星(がいわくせい)』と呼ばれます。

木星は、太陽系の惑星の中で一番大きく、
直径は地球のおよそ11倍。
金星は、夕方か夜明け前にしか観察できませんが、
木星は見ごろを迎えると、真夜中でも空高く輝いているので、
『夜半の明星』や『真夜中の明星』などと呼ばれます。

その木星は、昨日4月8日に『衝(しょう)』
(太陽~地球~外惑星が一直線に並ぶ状態)となりました。

木星は、このころもっとも地球に近づくため明るく見えます。
また、真夜中ごろに南中し、ほぼ一晩中見えることから、
今の時期は『観望の好機』といわれます。



木星は今の時期、春の星座・おとめ座付近に見えています。
木星のすぐ下に見える明るい星は、
おとめ座の1等星・スピカです。

木星に比べるとやや暗く感じますが、
『春の大三角』や『春の大曲線』を構成するので
春の星の中でもおなじみの星です。
青白く輝いて清らかに見えることから
『真珠星』という美しい和名が残っています。

春の夜空で、見ごろを迎えた木星と、
真珠星ことスピカを見比べてみてはいかがでしょう。

なお、木星と金星は、
今秋1113日の夜明け前の東の空で、
大接近して見えると予想されています。

 ☆室蘭民報 2017年4月9日掲載
 

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DENZAI環境科学館の天文ガイド

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