市民天体観望会を開催します
8月25、26日(金・土)の2日間
『市民天体観望会』を行います。
さまざまな天体望遠鏡を使い
三日月や、夏の星座、見ごろを迎えている
土星などの観察を行います。
このところの室蘭地方は、曇りがちで星の見えにくい日が
続いていますが、当日は晴れることを期待しています。
時間や会場などの詳しくは、当館ホームページをご覧ください。
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みなみのかんむり座
今日は、8月最後の日曜日。
今回が今シーズン最後の夏の星座紹介になります。
夏から秋にかけ、南の空低く、くるりと半円形に並び、
お椀のような形をした小さな星座が、みなみのかんむり座です。
さそり座のしっぽの東、
いて座の南斗六星の南に位置しています。
▲みなみのかんむり座(撮影: 2016年8月23日午後8時57分 室蘭市母恋南町)
うしかい座の東にかんむり座があり、
同じく夏の星座に分類されていますが、
これは別の星座です。
みなみのかんむり座と区別するため、
かんむり座の学名は『北のかんむり座』とされています。
みなみのかんむり座の歴史は古く、
紀元前、古代ギリシア時代に記録があると伝えられ、
2世紀にプトレマイオスが設定した
『トレミーの48星座』にも入っています。
α星は、4等星のアルフェッカ・メリディアナ(南の欠けた皿)といい、
かんむり座のα星『アルフェッカ』と同じ名がついています。
古代アラビアでは、かんむり座を『欠けた皿』と見ていたようで、
みなみのかんむり座も同じような呼び方を
されていたと思われます。
この星座に関する神話はありませんが、
近くにいて座があるため『ケンタウルスの冠』や
『ケイローンの冠』などと呼ばれていたようです。
みなみのかんむり座の20時正中(天体が
日周運動で午後8時に子午線を通過すること)は
8月下旬で、ちょうど今ごろが観察しやすい時期です。
夏の室蘭は、低空に雲や霧がかかりやすく、
地平線上の星々が見えない日が多いですが、
これからは徐々に空気が澄んできて、見つけやすくなります。
西の空にはかんむり座が見えており、
南の空の低空に並ぶみなみのかんむり座と
見比べてみてはいかがでしょう。
☆室蘭民報 2017年8月27日掲載予定