はと座
はくちょう座やわし座、からす座など、星座には
鳥の名前をつけられているのがいくつかあります。
その一つ・はと座は、オリオン座の南のうさぎ座の、
さらに南に見える冬の星座です。
3等星以下の暗い星ばかりで、
南の地平線ぎりぎりの低い位置にあるため、
見る機会の少ない星座です。
▲冬の大三角とはと座(撮影: 2017年2月27日午後7時3分 白老町虎杖浜)
日本から見ることのできる時期は、
12月から3月までのおよそ4カ月間で、
見頃は2月です。
このはと座は、かつてはおおいぬ座の一部だったのが、
17世紀に『ノアのはと座』として新設されたと言われています。
17世紀から現代に伝わる古星図には、
旧約聖書のノアの方舟 の物語に登場する、
オリーブの枝をくわえたハトの姿が描かれています。
後に、はと座として設定したのは
フランスのロワイエと言われています。
新しい星なので神話はありません。
α星は3等星のファクトで、ハトのしっぽのあたりに輝いています。
実はこの星は、11等の伴星をもつ二重 星ですが、
高性能な望遠鏡でなければ2つの星を確認できません。
恒星で一番明るいおおいぬ座の1等星・シリウスや、
オリオン座の1等星・リゲルなどからたどると探しやすいでしょう。
南の地平線付近まで晴れている夜に、
こうもり傘のような星の並びのはと座を見つけてみてください。
※室蘭民報 2018年2月18日掲載予定
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