いぶりの☆星空散歩 2018年08月
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惑星を観察しよう

9月になり日暮れの早さに秋を感じます。
今日の室蘭の日没は、午後6時9分。
夏至のころに比べると1時間以上も早くなっています。


▲トッカリショ上空の火星と土星(撮影:201882217分 室蘭市母恋南町)

日没後の西の低空には、宵の明星・金星が輝いています。
明るさはマイナス4.4等。9月21日に最大光度(マイナス4.6等)となり、
このころ望遠鏡で観察すると三日月のように欠けて見えます。

その後金星は、見かけ上太陽に近づくので観察しにくくなり、
11月中旬以降は、明けの明星として
夜明け前の東の空に見えるようになります。

金星の南側、南西の空には木星が輝いています。
木星は太陽系の惑星の中で一番大きく、
その直径は約14kmで、地球の約11倍もあります。

木星を望遠鏡で観察すると、きれいなしま模様が見えます
これは木星の自転が速いため東西に強い風が吹き、
それに沿ってアンモニアでできた雲が流れているためと言われ、
長期間観察するとしま模様が変化して見えます。

南の空、いて座の南斗六星付近には土星が輝いています。
土星は木星の次に大きな惑星で、直径は約12km
表面が分厚いガスで覆われたガス惑星で、
軽い成分でできているので密度は惑星中最小です。

土星といえば環があるのが有名です。
望遠鏡を使うとその神秘的な環を見ることができます。

土星から視線を東に移すと、南東の空には
15年ぶりに大接近した火星が赤く輝いています。
その明るさはマイナス2.1等。
火星は直径が地球の半分ほどしかなく、
地球から遠い位置にある時は、
望遠鏡を使っても表面の様子をなかなか
観察することができませんが、大接近した今年は、
10月下旬まで視直径が大きく、観察の好機が続きます。
 
火星が赤く見えるのは、
火星の大地を覆う砂や岩石に含まれる鉄分が
赤さびのようになっているからと言われています。

火星では時々大規模な砂嵐が起きることがあり、
地球から見える火星の模様が変わってしまうほどです。



地球から肉眼で見ることのできる太陽系の惑星は、
水星、金星、火星、木星、土星の5つです。
太陽の周りを公転する周期がそれぞれ違うため、
同時に見える機会はなかなかありませんが、
今年の夏から秋のはじめにかけては、紹介した4つの惑星を、
ほぼ同じ時間帯に観察することができます。

室蘭市青少年科学館は、
次の日程で『市民天体観望会』を開催します。
天体望遠鏡を使って接近中の火星をはじめ
惑星などを観察してみましょう。
  ・9月14日(金) 室蘭市立知利別小学校
  ・9月15日(土) 室蘭市祝津公園展望台
※時間はいずれも午後6時から、曇りなどで星が見えない時は中止です。
くわしくは、室蘭市青少年科学館(電話0143-22-1058)にお問い合わせください。

 ※室蘭民報 2018年9月2日掲載
 

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大接近中の火星(2)

7月31日、15年ぶりに火星が地球に大接近しました。

火星はもっとも接近した日だけでなく
8月になっても赤く大きく見えています。

いて座の南斗六星付近には土星も輝いています。


▲撮影:2018年7月31日 20時51分 登別市富岸町  ソフトフィルター使用
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DENZAI環境科学館の天文ガイド

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