いぶりの☆星空散歩 2019年01月
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元禄14年は初日の出帯食



1月6日、約3年ぶりに部分日食が見られました。

日食は、太陽・月・地球が一直線に並ぶ
新月のときに起きます。
旧暦を使っていた時代は1日に
起きていたことになります。

㈱アストロアーツ社のステラナビゲータによると
1701年(元禄14年)の1月1日は部分日食とあります。
新暦に換算すると1701年2月8日です。

食の最大が千代田区付近で午前6時47分とあるので
当時初日の出を拝む人がいたら
初春に欠けた太陽が昇ってきたので
かなり驚いたのでは、と思います。

撮影日:2019年1月6日 室蘭市

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ろ座

全天の星座の数は88
これは1922年に国際天文学連合が定めたとされています。

プトレマイオスが2世紀に定めた『トレミーの48星座』をベースに、
近世に提案された星座も加えられ、88星座に整理されました。
 
トレミーの48星座は、比較的見つけやすい星座が多いですが、
近世に設定された星座は暗い星々が多く、
見つけにくいのが特徴です。


▲ろ座(撮影:20181230日午後739分 登別市栄町) 

今回紹介する冬の星座『ろ座』もその例にもれず、
4等星以下の暗い星の並びで見つけにくいうえ、
ろ座という星座名もあまりなじみがありません

ろ座は、冬の南の空の低い位置に見える星座で、
南天の星座に分類されることがありますが、
室蘭からはその星座全体を観察することができます。
この写真のように月明かりがなく、
水平線に低い雲がかかってない日ならば、
ろ座全体を撮影することができます。

ろ座は18世紀にフランスの天文学者・ラカイユが設定しました。
ラカイユは設定にあたって、化学実験用のフラスコなどを
温める ( ろ )をイメージしていたようです。



新しく設定された星座なので、神話や伝説は伝わっていません。
また、固有名のある星もありません。

ろ座には銀河団があって、渦巻銀河・NGC1365
楕円銀河・NGC1399、レンズ状銀河・NGC1316などの
銀河が知られていますが、これらを観察するには大
型の望遠鏡が必要です。

オリオン座など冬の大三角付近には明るい星々が輝き、
冬の夜空はにぎやかと評されますが、
にぎやかな部分から視線をやや西側に移し、
暗い星だけのエリアにろ座はあります。

探しにくい星座のひとつに数えられますが、
冬の南の夜空で、ジグザグ形の星の並びを探してみてください。

 ※室蘭民報 2019年1月20日掲載予定
 

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