いぶりの☆星空散歩 2019年02月
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しし座

3月になりました。
真冬に比べると日差しがずいぶん春らしく
なってきたように感じます。
北海道はまだまだ寒い日がありそうですが、
夜空を見上げると春の星座が登場しています。

今の時期は、午後7時ごろになると空が
すっかり暗くなりますが、東の空を見上げると
マークを裏返したような星の並びが見えます。
それは今回紹介するしし座です。


▲しし座 (撮影:2017年年2212024分 登別市札内町)

しし座は、春を代表する星座で、
獅子 ( しし )すなわちライオンの姿を表しており、
その星の並びは草刈り鎌のようにも見えるので
『獅子の大鎌』と呼ばれています。
太陽の見かけの通り道を黄道 ( こうどう )といいますが、
しし座は黄道上にある12星座の一つです。

大鎌の ( え )のあたりに輝いているのは、1等星のレグルスです。
レグルスは『小さな王』や『ライオンの心臓』という意味といわれ、
全天に21個ある1等星の中では一番暗い星ですが、
黄道のほぼ真上にある1等星はレグルスだけです。



獅子の尻尾 ( しっぽ )あたりに輝く星は2等星のデネボラで
アラビア語の『獅子の尾』が由来とされています。
このデネボラと、うしかい座の1等星アークトゥルス、
そしておとめ座の1等星スピカを結んでできる大きな三角形は
『春の大三角』と呼ばれています

しし座は、プトレマイオスが2世紀に定めた
と言われる48星座の一つで、
神話も残されている歴史のある星座ですが、
日本における呼び名は、調査事例が少なく不明とされています。

春の日没後、しし座から北側に目を向けると、
おおぐま座の北斗七星が、枡形 ( ますがた )の星の並びを頭にして
直立しているように見えます。
これを見た野尻抱影氏は『星三六五夜 春』(2003年改版・
中央公論新社)で「獅子と大熊とが近く対立して、
背中合わせになっているのは、面白い」と感想を述べています。


 ※室蘭民報201933日掲載


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エリダヌス座

これまで、この『いぶりの星空散歩』で
紹介した星座の数は58です。
それらは、室蘭から星座全体を観察することができましたが、
今回紹介する冬の星座・エリダヌス座は、
一部が地平線にかくれて見えません。


▲エリダヌス座(撮影:20181230日午後7時39分 登別市栄町)

『星空を流れる天上の大河』や
『夜空の大河』などと呼ばれるエリダヌス座は、
ギリシア神話で川の神の名前とされています。
その大きな川は、オリオン座付近から西へ東へと
大きく蛇行しながら、南の地平線へと下っていきます。

全天で6番目に大きな星座で、
プトレマイオスの48星座に数えられる
歴史ある星座です。


川が星座になるのはめずらしいですが、
神話のエリダヌスのほか、モデルとされた実在する川は、
イタリアのポー川をはじめ、ナイル川やユーフラテス川に
見立てられていたというさまざまな説があります。


長大な星座全体の星の数は300以上とされていますが、
肉眼で見ることのできるのは30個程度です。
α星は『川の果て』を意味する1等星のアケルナルで、
文字どおり川の終点あたりに輝いていますが、
日本では鹿児島より南の、限られた地域でしか見られません。




番目に明るいβ星はオリオン座の1等星リゲルの
すぐそばにある3等星のクルサで、
この星が長大な川の源とされています。
残りは3等星が1個のほかは4等星以下で、
月明かりがなく、空気の澄んだ夜空でなければ
見つけるのがむずかしい星座です。
 
日本にはこの星座に関する伝承はないようですが、
野尻抱影氏は、『星三百六十五夜・冬』(中央公論新社・1978年)で、
このエリダヌス座の星の並びを「まるでねずみ花火でも
シュルシュルと走った跡のよう」と評しています。

オリオン座から東は冬の星座がにぎやかに輝いていますが、
オリオン座の西はくじら座付近まで明るい星はありません。
冬の夜空の暗いエリアにある大きな川の流れを
見つけてみましょう。


 ※室蘭民報 2019年2月10日掲載

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Author:kamokenyamafc
DENZAI環境科学館の天文ガイド

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