いぶりの☆星空散歩 2020年06月
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いるか座

7月7日は七夕です。七夕の星のひとつ・彦星のそばに、

今回紹介する夏の星座・いるか座が見えます。

彦星こと、わし座の1等星・アルタイルの輝きに比べ、

いるか座は4等星以下で明るい星がありませんが、

小さなひし形に並ぶ星の集まりは、夏の空でよく目立ちます。


137 いるか座(シャドウ)

▲いるか座(撮影日時:2020530日午後1148分 伊達市北黄金町)


いるか座は、紀元前から知られていたと言われ、

2世紀の天文学者・プトレマイオスが設定した48星座の

一つに数えられる、歴史のある星座です。


アルファ星はスアロキン、ベータ星はロタネブで、

つづりはそれぞれ『Sualocin』と『Rotanev』と書きます。

この星名の由来は長く不明でしたが、

『星百科大事典改訂版』(ロバート・バーナム Jr. 著、

斉田博訳、地人書館、1988年)には、これらの星名は、

イタリア・パレルモ天文台の台長ジュゼッペ・ピアッツィが、

1814年に発行した『パレルモ星表』で初めて使った名で、

これは有能な助手のニコラス・ペナトルの名を

ラテン語化し(Nicolaus Venator)、

これを逆につづった、と紹介しています。


スアロキンとロタネブの両星名とも、

後に国際天文学連合で正式に承認されています。


星図(掲載用)いるか座


イルカは、ギリシアでは神聖な動物とされており、

これは、船人たちに航海の季節を教えたのと、

また、海の神ポセイドンの使いである、と信じられていたためのようです。


 神話では、音楽の名手アリオンが、

 海賊に襲われてやむなく海に飛び込んだ際に、

 そのアリオンを背中に乗せ、海岸へ無事に送り届けた

 賢いイルカとされています。

 紀元前370年頃、イタリアで発行されたとされる銀貨には、

 アリオンを背中に乗せたイルカが描かれています。


 日本では、ひし形の星の並びから『ヒシボシ』や

 『ヒシガタボシ』などと呼ばれていたと伝えられています。


いるか座が午後8時に南中するのは、

9月下旬なので、夏から秋にかけて観察できる星座です。


なお、冒頭にふれた七夕ですが、

七夕の習慣は、明治期以前には旧暦の7月7日に行われる、

秋の始まりを告げる行事でした。

現代でもこの旧暦の七夕の日を『伝統的七夕の日』と呼び、

全国各地で星空観察会などが行われています。

今年の伝統的七夕の日は8月25日です。


 ※室蘭民報 2020年7月5日掲載

 


 

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部分日食 2020

ふつう太陽は丸く見えますが、6月21日の夕方、

太陽の一部が欠けて見える現象が起きます。

これは『部分日食(ぶぶんにっしょく)』と呼ばれ天文現象です。


136-2012年の部分日食シャドウ_08X3761

▲2012年に室蘭で見られた部分日食。このときの食分は、約0.85で大きく欠けて見えました。

(撮影:2012521日午前748分 室蘭市香川町)


部分日食はどうして起きるのでしょう?

『日食』は、「日(太陽のこと)を食べる」と書きます。

だれが太陽を食べるのかというと、それは『月』です。

日食は、太陽の前を月が横切るため、

太陽の一部(または全部)を隠してしまう現象で、

太陽と月と地球が一直線に並ぶ新月の時に起きます。


ただし、新月のたびに日食が起きるわけではありません。

それは月の見かけの通り道が、太陽の見かけの通り道に対して、

約5度傾いているためです。


月が太陽のすべてを隠すことを『皆既日食(かいきにっしょく)』といい

太陽のほうが月よりも大きく見えるため、月のまわりから

太陽がはみ出して見えることを『金環日食(きんかんにっしょく)』といいます。

今回のように、月が太陽の一部だけを

隠すときは『部分日食』と呼びます。


200619部分日食6月21日


さて、今回の部分日食はどのように見えるのでしょう。

日食中に太陽が沈んでしまうことがありますが、今回の部分日食は、

食の始まりから終わりまですべての過程を観察できます。


室蘭では、午後4時12分ごろから太陽が欠け始めます。

ほぼ真下から少しずつ欠け始めた太陽が、

もっとも欠けて見える『食の最大』になるのが5時2分ごろで、

この時の太陽は、図のように左側の下半分が欠けて見えます。

そして欠けている部分が少しずつ小さくなり、

5時48分に日食が終わります。


欠ける割合(食分)は、室蘭で約0.31、東京で0.47、

那覇で約0.84と南に行くほど大きくなり、

台湾では金環日食が見られます。

また、国立天文台による太陽が欠ける面積比は、

室蘭で約20%と予想されています。


昨年は、めずらしく1月と12月の2回部分日食が起きましたが、

室蘭は2回とも雲が多く、しっかりとした観察はできませんでした。


次回北海道で日食が見られるのは2030年6月1日で、

これから10年ほどは見ることができませんが、

この2030年の日食は、全国で北海道だけ金環日食となります。


136-2日食グラス_MG_8530


なお、太陽は強い光と熱を出している天体です。

そのため肉眼で太陽を直接見ることはたとえ短い時間でも

目を痛めたり、最悪の場合は失明することがあり危険です。

日食を観察するときには、必ず日食グラスなど

専用の観察器具などを利用してください。



 ※室蘭民報 2020年6月14日掲載



 

水星と沈む冬の星座

200604水星と沈む冬の星座(シャドウ)110A2707

水星は、太陽系の惑星の中で一番太陽に近いため、
見つけにくい惑星の一つですが、

今日・6月4日に東方最大離角となり、
夕空で見つけやすくなります。
これから10日ほどは高度が高いので、
観察しやすいでしょう。

昨年暮れから西の空で輝いていた
金星の姿は見えなくなりましたが、
西の地平線に沈むぎょしゃ座や、ふたご座など
冬の星座も一緒に観察してみましょう。


撮影日:2020.05.30 20:39 洞爺湖町
プロフィール

kamokenyamafc

Author:kamokenyamafc
DENZAI環境科学館の天文ガイド

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