七夕の星と夏の大三角
▲カムイヌプリ上空に昇る夏の大三角(撮影:2021年6月13日20時45分 室蘭市香川町)
今週の水曜日、7月7日は七夕です。
室蘭市青少年科学館があったころは、
七夕が近づくと、子どもたちに願いごとなどを書いた
短冊を笹の葉に飾ってもらい、
プラネタリウムでは、七夕にまつわる動画を投影するなど、
皆さんに七夕の雰囲気を味わってもらっていました。
七夕は、天の川の両岸で向かい合っている彦星と
織姫星の男女の星が、1年に一度だけ会える日、
とされています。
彦星は、わし座の1等星・アルタイル。
アルタイルは、アラビア語で『飛ぶワシ』という意味で、
両わきの3等星と4等星を一直線に結んで、
翼を広げて飛ぶ鷲をイメージして名付けられたようです。
織姫星は、こと座の1等星・ベガ。
北半球で見える1等星の中で3番目に明るい星です。
アラビア語で『落ちるワシ』という意味で、
まわりの星と結んだ星の並びを、
翼をたたんで下降するワシの姿をイメージしたようです。
このアラビア語の名前からわかるように、
今から数千年前の古代バビロニアでも、
ベガとアルタイルを一対の星と見ていたようです。
彦星と織姫星をへだてて流れる天の川には、
5つの星が大きな十字形に並んでいます。
昔の人々は白鳥が翼を広げて飛んでいる姿を
想像していたようで、はくちょう座と名付けられています。
十字の頭の位置に輝いているのは1等星のデネブ。
アラビア語で『尾』の意味をもつデネブは、
白鳥のしっぽに位置します。
これら3つの星を結んでできる三角形は
『夏の大三角』と呼ばれています。
小学4年生の教科書に載っていて、
子どもたちが最初に学ぶ夜空の目印です。
さて、七夕の時期は、天気の悪い日が多いような気がしますが、
今年はどうでしょう?本州はちょうど梅雨の時期で、
室蘭も曇りや霧の日が多いですね。
※室蘭民報 2021年7月4日掲載