いぶりの☆星空散歩 2022年04月
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水星を見つけよう

太陽系の惑星のうち肉眼で見ることができるのは、

太陽に近い順に水星、金星、火星、木星、土星の5つです。

水星を除く4つの惑星は、夜明け前の東の空に

見えているのは先週紹介しました。

さて、残りの水星はいつどこに見えるのでしょう?


164-水星を見つけよう2022110A0304

▲噴火湾の上空に見えた細い月と水星(⇒)(撮影: 2017年7月25日午後7時51分 伊達市南黄金)

水星は、地球よりも太陽に近い軌道を回っているので
『内惑星(ないわくせい)』と呼ばれます。
地球から見ると太陽から大きく離れないため、
なかなか目にする機会がありません。

見えるときでも、日の出直前の明るくなり始めた東の空、
または、日の入り直後のまだ空に明るさが残る
西の空の低い位置に、わずか1時間程度という
短い時間しか姿を見せないからです。

水星の大きさは、地球の5分の2ほどしかなく、
太陽系で一番小さな惑星です。
水星には大気がほとんどないので、
風も吹かなければ雨も降らず、昼間の温度は400℃を超え、
夜は熱がどんどん宇宙に逃げ、
マイナス160℃以下になると言われています。

その水星が見つけやすくなっています。
というのも、水星は来週4月29日に
『東方最大離角(とうほうさいだいりかく)』になります。
東方最大離角とは、水星や金星の内惑星が、
地球から見て太陽からもっとも東側に離れることで、
この時期、日没後の西の空で観察しやすくなります。

164星図『水星を見つけよう』

今年水星の東方最大離角は4回ありますが、
今回がもっとも条件が良く、
国立天文台は、4月20日から5月7日まで、
日の入り30分後の高度が10度を超え、
特に4月29日の高度は、13度台になると予想しています。

明るさも0.3等からもっとも明るい日は
マイナス0.8等で輝きます。

また水星は、4月29日から5月1日まで、
水星に向かって右上(北側)に見える『すばる』こと
プレアデス星団に、およそ1.5度の近さまで大接近します。
平安時代の作家・清少納言が『枕草子』で絶賛した
すばるのすぐそばに、日ごろ見つけにくい水星が輝くという、
とてもめずらしい光景が見られそうです。
できれば双眼鏡で観察することをおすすめします。

水星を観察するには、西側の空が開けていて見やすいところ、
具体的には、室蘭市から豊浦町にかけての
噴火湾沿岸が見つけやすいと思います。

5月2日と3日は、新月を過ぎた細い月が
そばに見えるので良い目印になりそうです。

なお水星は、5月8日を過ぎると
下旬にかけて徐々に高度を下げ、
22日に内合(地球・内惑星・太陽が一直線に並ぶこと)
になります。内合を過ぎると、
水星は日の出前の東の低空に位置するようになります。

 ※室蘭民報 2022年4月21日掲載

 



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惑星の共演

このところ夜明けが早くなってきました。
今日・14日の室蘭の日の出は午前4時58分と、
昨日から4時台になっています

その夜明け前の東の空には、明るい惑星が集まっています。
一番目立っているのは、『明けの明星』と呼ばれる金星です。
金星は、今年の正月ごろは、夕方の西の空に見えていましたが、
1月下旬以降は夜明け前の南東の空に移っています。
およそマイナス4等の明るさで輝く金星は、
これからしばらく観察しやすい時期が続きます。


163星図(掲載用)惑星の共演


金星のそばには火星が見えています。
地球のすぐ外側を公転する火星は、
およそ2年2カ月の周期で地球に接近します。
前回の接近は2020年の10月でしたが、
今回は年末の12月1日です。
その接近が近づくとともに、火星は少しずつ高度を上げ、
視直径も大きくなるので観察しやすくなります。

火星の西側、南東の空には土星が見えています。
環があるのが特徴の土星は、5月までは夜明け前の
南東の空に見えていますが、6月以降は真夜中に見えるようになります。
8月15日に『衝』(しょう・外惑星が太陽の反対側にくる時期で明るく見える)
となるので、夏の夜空で観察しやすくなります

その3つの惑星の東側、地平線のすぐ上に見えるのが木星です。
木星は今年の2月上旬まで夕方の西の空で輝いていましたが、
その後見かけの位置が太陽に近く、
今月の上旬までは観察しにくい時期が続いていました。
今週に入り東の空の低い位置で見えるようになりました。
その明るさはおよそマイナス2等です。


163木星と土星が大接近(2020)110A8616

▲2年前に室蘭で見られた木星と土星の大接近(撮影:2020年12月20日16時56分 室蘭市舟見町)


さて、紹介したこの4つの惑星ですが、
4月18日にはイメージ図のように、
東の低空から南東にかけて、木星、金星、火星、
土星が等間隔に、斜め一直線に並ぶようすを観察できます。
公転の周期がそれぞれ違う惑星が集まり、
それも一直線に整列して見えるのは
とてもめずらしい現象です。

また4月下旬には、これら4つの惑星に
下弦を過ぎた細い月が、25日には土星に、
26日は火星に、27日は金星に、
そして28日には木星にそれぞれ接近し、
美しい光景が見られそうです。

さらに、5月1日には金星と木星が大接近します。
国立天文台によると、接近時の2つの惑星の
見かけの距離は0.24度と、
満月の見かけの直径の半分ほどの近さです。

この写真は、一昨年に木星と土星が大接近した時の撮影です。
木星に比べると土星がやや暗いので紙面では
確認しにくいかもしれませんが、1日の接近は、
明るい惑星の中でも特に目立つ金星と木星が並ぶので、
その光景は見ごたえがありそうです。

最接近の日だけでなく、その前後数日は、
2つの惑星が少しずつ近づき、そして離れていく様子を
観察してみるのも面白いと思います。

朝の冷え込みも少しずつゆるんできています。
この春は少し早起きをして、夜明け前の惑星の共演を
眺めてみてはいかがでしょう。


 ※室蘭民報 2022年4月14日掲載

 


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kamokenyamafc

Author:kamokenyamafc
DENZAI環境科学館の天文ガイド

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