いぶりの☆星空散歩 2022年05月
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春の大曲線

今年の春は気温の高い日が多いように感じます。

桜や梅などの花の見頃も、

例年よりずいぶんと早く過ぎました。


さて、春の夜空を見上げると、北斗七星が

天頂付近に横たわっているように見えています。

今回は、この北斗七星の柄の曲がりにそって、

春の1等星アークトゥルスとスピカを結んでできる曲線

『春の大曲線』を紹介します。



165-春の大曲線110A9256

 ▲春の大曲線(撮影: 2018417日午後754分 室蘭市香川町、対角魚眼レンズ使用)



北斗七星は、おおぐま座の背中からしっぽにかけて

輝く7つの星の並びで、北極星の周りを回り、

ほぼ一年中観察することができます。


この特徴ある星の並びは、古くから世界中で
多く描かれていますが、
『星座の起源』(近藤二郎著、誠文堂新光社 2021年)によると、「北天の星座『メスケティウ』は北斗七星を
表しているとされ、古代エジプト第一中間期
(紀元前2145年~2025年ころ)の木棺のふたに
描かれているのが現存する最古の資料」と紹介しています。
4千年以上前から描かれていたとは驚きです。

この北斗七星、日本では『七つ星』や『柄杓星(ひしゃくぼし)
などと呼ばれていたようです。

星図(掲載用)春の大曲線



うしかい座の1等星アークトゥルスは、
ギリシャ語の『クマの番人』という意味で、
いつもおおぐま座を追いかけているように見えるので、
この名がついたとされています。


このオレンジ色に輝く星は、
全天21個の1等星の中でも4番目、北天では
シリウスに次いで2番目に明るい星です。
日本では『麦星』や『五月雨星(さみだれぼし)
などと呼ばれていました。

スピカは、春の星座・おとめ座の1等星です。
おとめ座は、うみへび座に次いで2番目に大きな星座ですが、
スピカ以外は3等星以下とあまり目立つ星はありません。

スピカは、ラテン語の『麦の穂』を意味する
言葉から名づけられたと言われています。
古くから伝わる星座絵には、
麦の穂を持つ女神の姿が多く描かれています。


青白く輝くこの星を、日本では『真珠星(しんじゅぼし)』と
呼ぶのが定着しているようです。

夏至まであと1カ月を切り、日没が遅い時期になっています。
明るい惑星は夜明け前の東の空に集まっているので、
今の時期の一番星はアークトゥルスです。
北斗七星から、一番星・アークトゥルス、
そしてスピカを結んでできる雄大な春の大曲線を
ぜひ観察してみてください。

 ※室蘭民報 2022年5月26日掲載 

 

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