いぶりの☆星空散歩 2023年12月
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オリオン座と神話

今年の夏、室蘭を襲った猛暑に地球温暖化を実感させられましたが、

さすがに年末ともなると寒くなっています。

その寒さに耐えながら夜空を見上げると冬の星座が輝いています。

冬の星座は明るい星が多いですが、

その中でも異彩を放っているのがオリオン座です。


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▲年末の東の空に昇るオリオン座。三つ星は、昇る時には縦に並んで見えます。

(撮影:20221226日 1818 登別市札内町)


等間隔に並ぶ三つ星、そしてその三つ星を囲むように、

2つの1等星と2つの2等星による4つの星の並びは

冬空の王者』とも呼ばれています。


4つの星の一つが、赤く輝く1等星のベテルギウス。

ベテルギウスは『赤色超巨星(せきしょくちょうきょせい)』と呼ばれる年老いた星で、

大きく膨らんだり小さく縮んだりを繰り返し、

明るさを変えるため、いつ『超新星爆発(ちょうしんせいばくはつ)』を起こしても

おかしくないと言われています。


前回、本欄でオリオン座を紹介した20201月ごろは、

ベテルギウスがかなり暗くなっていたため、爆発が近いのでは?と

話題になっていると紹介しましたが、

その後の観測で、爆発するのは早くても10万年後とされています。


星座の中でもっとも有名と言われるオリオン座なので、

神話もいくつか伝わっています。


もっとも有名なのは、無敵の狩人・オリオンは、

うぬぼれが強く放漫なふるまいが目に余ったため、

大地の女神・ガイアの怒りにふれ、

毒を持ったサソリに刺されて死んでしまう。


そのため、さそり座が夜空に見える時にはオリオン座は見えない、

というおちで終わる神話がよく知られています。

これは「人はおごり高ぶってはいけない」という戒めで

つくられた神話と思われます。


一方、昨年出版された『星座と神話大じてん』

(永田美絵著 成美堂出版 2022年)には、

別な神話が紹介されています。


狩りの名手・オリオンは、月と狩りの女神アルテミスに恋をし、

やがて二人は結婚を誓いました。

ところが乱暴者のオリオンを良く思わないアルテミスの兄アポロンが、

アルテミスが遠くにいるオリオンに矢を射かけるようにだましたため、

その矢に刺されたオリオンは死んでしまいます。


嘆き悲しんだアルテミスは、父である大神ゼウスに

オリオンを星座にしてくれるように頼み、

ゼウスはアルテミスがオリオンに会えるように、

と月の通り道に置きました。

今でもアルテミスは月の馬車に乗って、

ひと月に一度愛するオリオンに会いに行く、というお話です。


月は、ほぼひと月に1回オリオン座に近づきますが、

こういう神話を思い浮かべながら月とオリオン座を観察すると、

印象が違います。


星図(掲載用)オリオン座と神話



さて、三つ星の下に『小三つ星』と呼ばれる星の集まりが見えます。

その小三つ星の真ん中をよく見ると星がにじんだようにぼんやりしています。

これはオリオン座の見どころの一つM42『オリオン大星雲』です。


天体望遠鏡を使うとまるで鳥が羽を広げたように見えます。

当館のプラネタリウムでは、冬の星座解説で

そのオリオン大星雲を大きな映像で紹介しています。

とてもきれいな姿です。どうぞご覧ください。



 ※室蘭民報 2023年12月24日掲載

 



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